行政・手続き 重要度: 中

医師・看護師・薬剤師・管理栄養士の免許申請書にマイナンバー欄 栄養士法施行規則等の改正省令が公布 令和8年9月17日・10月1日施行

「栄養士法施行規則等の一部を改正する省令」(令和8年厚生労働省令第132号)が、令和8年(2026年)8月20日に公布されました(官報号外第186号)。あわせて同日、意見募集(パブリックコメント)の結果が公示されています。

医療・栄養の国家資格の免許の申請書の様式を改める省令です。

何が変わるのか

省令は5つの施行規則を改正します。

条改正される施行規則関係する資格
第一条栄養士法施行規則管理栄養士
第二条医師法施行規則医師
第三条歯科医師法施行規則歯科医師
第四条保健師助産師看護師法施行規則保健師・助産師・看護師(准看護師)
第五条薬剤師法施行規則薬剤師

厚生労働省は、意見募集で「今般の改正の対象は、栄養士を含むのか、管理栄養士のみ対象となるのか」と問われ、「今回の改正の対象となる資格は、管理栄養士、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師及び薬剤師となります」と回答しています。栄養士(都道府県知事免許)は今回の対象ではありません。

准看護師については、厚生労働省は「准看護師の新規申請書様式に関しましては、保健師助産師看護師法施行規則第2条に基づき、看護師の新規申請書の様式に準ずることとされています」と回答しています。

申請書にマイナンバーを書く欄ができる

省令本文で改められるのは様式そのものですが、意見募集に寄せられた意見と厚生労働省の考え方から、免許の新規申請書に個人番号(マイナンバー)を記載する欄を設ける改正であることが分かります。

たとえば、寄せられた意見には次のような記述があります。

  • 「電子申請だけでなく紙の申請書でもマイナンバーの記載を求めることになるため、申請者が郵送する際の『簡易な情報保護対策』を案内(手引き)に追記します」
  • 「省令案の『個人番号の記載を求める』という一文化による申請者の不安や、窓口への問い合わせの殺到を未然に防ぐことができます」
  • 「この省令が施行された後は、厚生労働省は個人番号利用事務実施者として、都道府県等は個人番号関係事務実施者(大臣免許の場合)として、それぞれ申請者の特定個人情報を大量に取り扱うこととなる」

「准看護師についても様式の改正をし、個人番号の記載を求められるのか」という質問に対して、厚生労働省が准看護師の様式は看護師の様式に準ずると答えていることからも、看護師の新規申請書に個人番号欄が設けられることが読み取れます。

なお、電子申請の場合の申請先については、厚生労働省は「電子申請を行う場合においても、各資格の法令に基づき厚生労働大臣又は都道府県知事に申請を行います」としています。

令和6年にも同じ改正が試みられていた

「令和6年にパブリックコメントを行っていた同名の案件と改正内容が同一のように思われますが、違いはありますでしょうか」という質問に対し、厚生労働省は「令和6年時に今般の改正と同様の改正を行うことを志向しましたが、公布にいたらなかったため、今般改めて改正を行うものです」と回答しています。

いつから

公布日は令和8年(2026年)8月20日です。施行日は資格によって分かれます。

施行日対象
令和8年9月17日医師法施行規則・歯科医師法施行規則・保健師助産師看護師法施行規則の改正(第二条〜第四条)
令和8年10月1日栄養士法施行規則・薬剤師法施行規則の改正(第一条・第五条)

経過措置

附則第二条で経過措置が定められています。

  • 施行の際に改正前の様式(旧様式)により使用されている書類は、改正後の様式によるものとみなされます。
  • 施行の際に現にある旧様式による用紙については、当分の間、これを取り繕って使用することができます。

指摘された課題

意見募集は令和8年7月8日から8月6日まで行われ、8件の意見が寄せられました。案からの内容の修正はありませんでした。 寄せられた意見の主なものは次のとおりです。厚生労働省の回答は、多くが「今後の施策の検討において参考とさせていただきます」というものでした。

職種ごとに施行日がずれていて分かりにくい

職種によって施行期日が分散しているため、現場が混乱するという指摘がありました。医療機関・養成校・自治体の受付窓口向けに「1枚のタイムライン図(早見表)」を作成して周知すべきだ、厚生労働省のホームページ内に職種別のスケジュールを視覚化した一元案内サイトを設けるべきだ、という提案です。

紙の申請書でマイナンバーを郵送するリスク

紙の申請書でもマイナンバーの記載を求めることになるため、郵送時の情報保護対策を手引きに明記すべきだという意見がありました。マイナンバー記載箇所に貼る目隠しシールの使用を推奨する、封筒に「親展」や「マイナンバー含む」と明記させる、といった具体案が示されています。

マイナンバーを書けない場合の救済措置を明示してほしい

「マイナンバーカードを紛失・申請中である」「諸事情により記載できない」といったケースを想定し、やむを得ない事情がある場合は従来の住民票等の添付による申請も可能である旨を公式のFAQや手引きに明記すべきだという意見がありました。

経過措置の期間を具体的に示してほしい

附則の「当分の間、取り繕って使用することができる」という書き方について、デジタル化の施行後も最低半年から1年間は従来の紙による郵送・窓口申請を並行して受け付けると明示すべきだという意見がありました。

また、様式改正の際に国の通知でしばしば見られる「当面の間旧様式を取り繕って用いることができる」という記述について、分かりにくいので、旧申請書のどこにどのように個人番号を追記するのかを具体的に示してほしいという指摘もありました。

特定個人情報の取扱いを国が統一的に示してほしい

施行後は厚生労働省が個人番号利用事務実施者、都道府県等が個人番号関係事務実施者として特定個人情報を大量に取り扱うことになるため、窓口業務・経由業務を行う全国の都道府県や保健所に対し、取扱いを各機関の自主性に任せるのではなく、具体的で統一的な基準を示すべきだという意見がありました。

准看護師の手続きで自治体の負担が増える

准看護師の手続きは都道府県知事が個人番号を収集することになるため、自治体の窓口負担が増大するとして、国が共通の問い合わせコールセンターやAIチャットボットを一本化して用意すべきだという提案がありました。

マイナンバーとの紐付けそのものへの反対

「マイナンバーと紐付けることに反対します」という意見も寄せられました。また、個人番号の使用については、行政職員以外の者(医療機関の上司や事務担当者を含む)にマイナンバーが見えてしまわない手続きであれば可とする条件付きの意見もありました。

誰に関係するか

これから管理栄養士・医師・歯科医師・保健師・助産師・看護師・准看護師・薬剤師の免許を申請する人に関わります。すでに免許を持っている人が、今回の改正のために何か手続きをする必要はありません。

免許申請の経由事務を扱う都道府県・保健所・養成施設の担当者にも関係します。

なお、医師・歯科医師・薬剤師・看護師などが2年ごとに行う「届出」の様式については、別の省令(令和8年厚生労働省令第128号・8月14日公布)で改正されています。詳しくは医師・薬剤師などの届出様式に「旧姓」欄を新設をご覧ください。

出典

家族に説明するなら

お医者さんや看護師さん、薬剤師さん、管理栄養士さんが免許をもらうときに出す申請書の用紙が変わるよ。マイナンバーを書く欄ができるんだ。2026年8月20日に決まって、資格によって9月17日か10月1日から始まったよ。もう持っている免許には関係なくて、これから免許を申請する人の話だよ。古い用紙もしばらくは使えるよ。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。