行政・手続き 重要度: 低

スポーツくじ(toto)の対象に北欧・アイルランドなど海外4団体の試合を追加 年間の実施回数の上限は250回から350回に 文部科学省令・告示が令和8年(2026年)10月1日に公布・施行

令和8年(2026年)10月1日、スポーツ振興投票(いわゆるtotoなどのスポーツくじ)について、文部科学省令と告示が公布され、同日施行されました(附則「公布の日から施行する」)。

  • 文部科学省令第32号 — スポーツ振興投票の実施等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
  • 文部科学省告示第115号 — スポーツ振興投票の実施等に関する法律第五条の二の組織を指定する告示の一部を改正する告示

スポーツ振興投票は、サッカーとバスケットボールの試合結果を対象に、独立行政法人日本スポーツ振興センターが実施しています。法律の目的は、スポーツの振興に必要な資金を得ることです。

何が変わったか

年間の実施回数の上限:250回 → 350回

法律第6条は、センターは「文部科学省令で定める年間の実施回数の範囲を超えて」スポーツ振興投票を実施してはならないと定めています。その回数を定める施行規則第2条の「二百五十回」が「三百五十回」に改められました。

スポーツ庁は意見募集への回答で、新たなスポーツ振興投票を年間100回程度実施する予定であることから上限を引き上げると説明しています。

海外の対象団体(指定組織):10 → 14

法律第5条の2により、海外の試合をスポーツ振興投票の対象にするには、その試合の主催者を文部科学大臣が「指定組織」として告示で指定する必要があります。今回の告示で次のとおり改められました。

区分団体(告示上の表記)所在国
追加Suomen Palloliittoフィンランド
追加Knattspyrnusamband Íslandsアイスランド
追加Football Association of Irelandアイルランド
追加Svenska Fotbollförbundetスウェーデン
差し替えDFL Deutsche Fußball Liga GmbH → Bundesliga-Gruppe GmbHドイツ

告示の号数は十号から十四号になりました。ドイツの差し替えは、組織の名称を実態に合わせるものです。

なぜ今か——Jリーグの秋春制移行

スポーツ庁は、2026年度からJリーグの開催期間が移行し、欧州のプロサッカーリーグと期間が重なるようになったと説明しています。これまでは海外リーグとの組み合わせで通年販売を維持してきましたが、Jリーグと欧州リーグがどちらも開催していない期間には販売できなくなります。そこで、その期間に開催している海外プロサッカーリーグの主催者を新たに指定したとしています。追加の4組織は、いずれも法令で定める要件を満たしていることを確認したとしています。

法令上の要件(施行規則第1条の2)は、プロ選手で構成されるチームなどの試合であること、試合結果が指定組織から公表されること、選手と審判員が指定組織に登録されていること、指定組織の競技規則に従って開催されることです。

指摘された課題

意見募集は令和8年8月6日から9月4日まで行われ、13件の意見が寄せられました。案の修正はありませんでした。

回数の上限の根拠——「新たな投票券による実施回数の状況を踏まえ」とあるだけで「状況」が説明されておらず、ギャンブル依存症や不正の防止の観点も示されていないとして、改正に反対する意見がありました。スポーツ庁は、実施回数は増えるものの、対象となる試合の開催頻度や「次の試合結果が判明するまでの期間はこれまでと同様である」ことから、過度に射幸心をあおるものではないと回答しています。

対象団体の選定と公正性——平成25年改正時の提案者答弁では、指定の段階で主催者の規約などにより試合の公正性を確保する措置が講じられていることを確認するとされていたのに、今回どう確認したかが示されていない、という意見がありました。小規模な国の協会や下位リーグを含む試合では八百長対策の実効性が相対的に弱くなる懸念を挙げ、名称変更だけを先行させて新規追加は見送るべきだとする意見もありました。スポーツ庁は、4組織が法令の要件を満たすことを確認したとし、不正防止策は引き続きセンターで必要な対策が講じられるものと考えていると回答しています。対象試合で選手の不正行為が発生した事案は「これまで」ないとしています。

依存症対策と事前の周知——新しい投票券の概要や購入上限・注意喚起などの依存症対策を事前に分かりやすく公表すること、販売開始まで十分な周知期間を設けることを求める意見がありました。スポーツ庁は「今後の施策の参考とさせていただきます」と回答しています。

出典

家族に説明するなら

サッカーの試合結果を当てる「toto」は、スポーツを応援するお金を集めるためのくじなんだ。これまでは、Jリーグがお休みの冬にヨーロッパのリーグの試合を使って、1年中売れるようにしていたよ。でも2026年度からJリーグも秋から春に試合をするようになって、夏にどちらもお休みの時期ができてしまった。そこで、夏に試合をしている北欧やアイルランドのリーグを対象に加えて、1年に売れる回数の上限も250回から350回に増やしたんだ。

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