令和8年(2026年)8月7日に令和8年熊本地震による災害が特定非常災害に指定され、運転免許証のような許認可等の有効期間を延長できるようになりました。ただし、どの免許・資格が対象になるかは各府省庁の告示で個別に指定されるため、政令の公布だけでは自分のものが対象かどうか分かりませんでした。
総務省はこの告示の内容を取りまとめた「存続期間(有効期間)が延長される許認可等一覧」を公表し、随時更新しています。この記事は令和8年9月4日15時現在の版にもとづいています。
8月17日の告示により、厚生労働省分が加わりました。難病の医療費や精神障害者保健福祉手帳など、生活に直結するものが多く含まれています。その後、9月4日15時現在の版で、8月21日の経済産業省告示第104号(中小企業診断士の登録、計量法の検定証印、情報処理安全確保支援士の登録など)と、9月4日の国土交通省告示第1113号(無人航空機の機体認証・操縦者技能証明)が一覧に反映されました。金融庁分は9月4日時点でもまだ掲載されていません。
特定非常災害・激甚災害の指定そのものについてはこちらの記事、熊本地震のまとめはこちらで確認できます。
一覧の基本ルール
一覧の冒頭には、次の4つの前提が示されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象となる許認可等 | 各府省庁の告示が制定され次第、順次追加 |
| 適用対象 | 特に記載のあるものを除き、令和8年熊本地震に際し災害救助法が適用された区域に住所を有する者または法人等 |
| 延長後の満了日 | 特に記載のあるものを除き、令和9年1月27日 |
| 対象となる満了時期 | 令和8年7月28日以後に満了する許認可等 |
災害救助法が適用されたのは、熊本県の10市10町1村(21市町村)です。
- 市(10):熊本市、八代市、水俣市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、天草市、合志市
- 町・村(11):下益城郡美里町、菊池郡大津町、菊池郡菊陽町、阿蘇郡西原村、上益城郡御船町、上益城郡嘉島町、上益城郡益城町、上益城郡甲佐町、八代郡氷川町、葦北郡芦北町、葦北郡津奈木町
令和8年9月4日時点で掲載されている府省庁
一覧に掲載されているのは、次の9府省庁分です。8月10日の最初の版では3府省庁でしたが、そこから順次追加され、8月18日の版で厚生労働省が加わりました。9月4日15時現在の版でも府省庁の数は9のままで、金融庁など、ほかの府省庁の分はこの時点でも掲載されていません。告示ができ次第、追加されます。
| 府省庁 | 主な告示 |
|---|---|
| 警察庁 | 令和8年国家公安委員会告示第37号(令和8年8月7日) |
| こども家庭庁 | こども家庭庁告示第15号(令和8年8月12日)、こども家庭庁・厚生労働省告示第8号(令和8年8月17日) |
| 総務省 | 令和8年総務省告示第311号、令和8年消防庁告示第12号(いずれも令和8年8月14日) |
| 法務省 | 法務省告示第69号、法務省・厚生労働省告示第6号、法務省・国土交通省告示第2号(いずれも令和8年8月7日) |
| 厚生労働省 | 厚生労働省告示第324号、こども家庭庁・厚生労働省告示第8号(いずれも令和8年8月17日) |
| 農林水産省 | 農林水産省告示第1164号(令和8年8月13日) |
| 経済産業省 | 経済産業省・環境省告示第5号(令和8年8月12日)、経済産業省告示第104号(令和8年8月21日) |
| 国土交通省 | 国土交通省告示第1037号、観光庁告示第17号、国土交通省・環境省告示第5号(いずれも令和8年8月7日)。令和8年9月4日に国土交通省告示第1113号(無人航空機の機体認証・操縦者技能証明)が追加されました |
| 環境省 | 環境省告示第38号、経済産業省・環境省告示第5号(いずれも令和8年8月12日) |
警察庁関係(運転免許・猟銃・警備業など)
生活に身近なものが多く含まれています。問合せ先は熊本県警察本部の各課です。
運転免許に関するもの
| 措置 | 根拠 |
|---|---|
| 免許証等の有効期間の延長 | 道路交通法第95条の6第1項・第2項 |
| 仮免許の有効期間の延長 | 道路交通法第87条第6項 |
| 運転免許試験の合格の効力の延長 | 道路交通法第90条第1項 |
| 運転免許試験が一部免除される卒業証明書等の有効期間の延長 | 道路交通法第97条の2第1項 |
| 路上練習をした人が運転免許試験を受けることができる期間の延長 | 道路交通法第96条の2 |
| 取消処分者講習を受けた人が運転免許試験を受けることができる期間の延長 | 道路交通法第96条の3第1項 |
| 高齢者講習等を受けてから免許証等の更新を受けるまでの期間の延長 | 道路交通法第101条の4第1項〜第3項 |
| 認知機能検査等の免除を受けることができる期間の延長 | 道路交通法施行規則第26条の4ほか |
| 更新時講習の免除を受けることができる期間の延長 | 道路交通法施行令第37条の6ほか |
| 取得時講習の免除・路上練習の免除を受けることができる期間の延長 | 道路交通法施行令第33条の5の3、第34条の2 |
| 運転免許の取消しを受けた人が運転経歴証明書の交付等を受けることができる期間の延長 | 道路交通法施行令第39条の2の6第1項 |
自動車教習所を卒業したものの、被災して試験を受けに行けなかったという場合も、卒業証明書の有効期間が延長の対象になっています。
猟銃・クロスボウに関するもの
| 措置 | 根拠 |
|---|---|
| 猟銃・空気銃・クロスボウの許可の有効期間の延長 | 銃砲刀剣類所持等取締法第7条の2第1項・第2項 |
| 講習修了証明書・技能講習修了証明書を有効に行使できる期間の延長 | 銃砲刀剣類所持等取締法第5条の2 |
| 技能検定の合格証明書・射撃教習の教習修了証明書を有効に行使できる期間の延長 | 銃砲刀剣類所持等取締法第5条の2第3項 |
| 教習資格認定証の有効期間の延長 | 銃砲刀剣類所持等取締法第9条の5第2項 |
| 災害により許可済猟銃を亡失・滅失した人に係る許可の基準の特例期間の延長 | 銃砲刀剣類所持等取締法第5条の2第3項第2号 |
そのほか
- 警備業者に係る認定の有効期間の延長(警備業法第5条第4項)
- 犯罪被害者等給付金の支給裁定に係る申請期間の延長(犯罪被害者等給付金支給法第10条第2項・第3項)
- オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金、国外犯罪被害弔慰金等の申請期間の延長
こども家庭庁関係(障害児の給付決定・養育医療など)=8月12日に追加
令和8年8月12日のこども家庭庁告示第15号で追加された分です。子どもの福祉サービスの受給者証や給付決定の有効期間が対象に入っており、被災した家庭に直接関わります。
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 障害児の保護者に対する障害児通所給付決定の有効期間の延長 | 児童福祉法第21条の5の5第1項 | お住まいの市区町村の障害児支援担当 |
| 障害児の保護者に対する障害児入所給付決定の有効期間の延長 | 児童福祉法第24条の3第4項 | お住まいの都道府県(指定都市または児童相談所設置市にお住まいの場合は当該市)の障害児支援担当 |
| 母子保健法第20条の規定に基づく養育医療の給付 | 母子保健法第20条第1項 | お住まいの市区町村の母子保健担当 |
| 児童福祉法第20条の規定に基づく療育の給付 | 児童福祉法第20条第1項 | お住まいの市区町村の母子保健担当 |
| 指定障害児通所支援事業者の指定 | 児童福祉法第21条の5の3第1項 | 事業所が所在する都道府県(指定都市・中核市・児童相談所設置市に事業所がある場合は当該市)の障害児支援担当 |
| 指定障害児入所施設の指定 | 児童福祉法第24条の2第1項 | 事業所が所在する都道府県(指定都市または児童相談所設置市に事業所がある場合は当該市)の障害児支援担当 |
| 指定障害児相談支援事業者の指定 | 児童福祉法第24条の26第1項第1号 | 事業所が所在する市区町村の障害児支援担当 |
| 民間あっせん機関への許可の有効期間の延長 | 民間あっせん機関による養子縁組のあっせんに係る児童の保護等に関する法律第6条第1項 | 民間あっせん機関が所在する都道府県(指定都市または児童相談所設置市に事業所がある場合は当該市) |
障害児通所給付決定は、児童発達支援や放課後等デイサービスを使うときの受給者証にあたるものです。更新の手続に行けないまま有効期間が切れてしまう、という事態を避けるための措置です。手続の進め方はお住まいの市区町村の障害児支援担当に確認してください。
さらに令和8年8月17日のこども家庭庁・厚生労働省告示第8号で、障害者・障害児の保護者に対する介護給付費等の支給決定(障害福祉サービスの支給決定)、自立支援医療費の支給認定、指定障害福祉サービス事業者・指定障害者支援施設の指定、指定自立支援医療機関の指定の更新、指定特定相談支援事業者の指定が加わりました。これらは厚生労働省の欄にも同じ内容が掲載されています(次の節を参照)。
総務省関係(郵便等投票証明書・無線局免許など)=8月14日に追加
令和8年総務省告示第311号と令和8年消防庁告示第12号(いずれも令和8年8月14日)で追加された分です。選挙の郵便等投票証明書が含まれている点が生活に直結します。
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 郵便等投票証明書の有効期間の延長 | 公職選挙法施行令第59条の3第1項、公職選挙法施行規則第10条の3第4項 | 総務省自治行政局選挙部選挙課(03-5253-5568) |
| 船員の選挙人名簿登録証明書の有効期限の延長 | 公職選挙法施行令第18条、公職選挙法施行規則第3条第1項 | 総務省自治行政局選挙部選挙課(03-5253-5568) |
| 無線局の免許の有効期間の延長 | 電波法第4条 | 九州総合通信局総合通信相談所(096-326-7819) |
| 無線局の再免許の申請期間の延長 | 無線局免許手続規則第18条 | 九州総合通信局総合通信相談所(096-326-7819) |
| 無線局の登録の有効期間の延長・再登録の申請期間の延長 | 電波法第27条の21、無線局免許手続規則第25条の14 | 九州総合通信局総合通信相談所(096-326-7819) |
| 電気通信主任技術者資格者証の交付の申請を行える期間の延長 | 電気通信主任技術者規則第39条第2項 | 総合通信基盤局電気通信技術システム課(03-5253-5862) |
| 工事担任者資格者証の交付の申請期間の延長 | 工事担任者規則第37条第2項 | 総合通信基盤局電気通信技術システム課(03-5253-5862) |
| 防火対象物点検の特例の認定期間の延長 | 消防法第8条の2の3 | 消防庁予防課(03-5253-7523) |
| 防災管理点検の特例の認定期間の延長 | 消防法第36条第1項において準用する同法第8条の2の3 | 消防庁予防課(03-5253-7523) |
郵便等投票証明書は、重度の障害などで投票所に行くことが難しい人が郵便で投票するために必要な証明書です。有効期間が切れると郵便投票ができなくなるため、被災して更新に行けない場合の措置として重要です。
法務省関係(在留カード・相続土地国庫帰属など)
| 措置 | 問合せ先 |
|---|---|
| 在留カードの有効期間の延長 | 最寄りの地方出入国在留管理官署 |
| 特別永住者証明書の有効期間の延長 | 最寄りの地方出入国在留管理官署 |
| 在留期間の延長 | 最寄りの地方出入国在留管理官署 |
| 在留資格を有することなく本邦に在留することができる期間の延長 | 最寄りの地方出入国在留管理官署 |
| 登録支援機関の登録の期間の延長 | 最寄りの地方出入国在留管理官署 |
| 監理団体の許可の有効期間の延長(技能実習) | 外国人技能実習機構本部技能実習部審査課 |
| 相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属について、負担金の納付の期限の延長 | お近くの法務局・地方法務局 |
| 相続土地国庫帰属について、承認申請者の地位を承継した旨の申出の期限の延長 | お近くの法務局・地方法務局 |
| 犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給の申請等ができる期間の延長 | 法務省刑事局総務課 |
| 外国法事務弁護士となる資格の承認の有効期間の延長 | 法務省大臣官房司法法制部 |
| 工場財団等が消滅しない期間・所有権保存の登記の有効期間の延長 | お近くの法務局・地方法務局 |
| 建設機械の登記の登記用紙が閉鎖されない期間の延長 | お近くの法務局・地方法務局 |
在留カードや特別永住者証明書が対象に入っている点は、被災地域に住む外国人にとって重要です。
厚生労働省関係(難病の医療費・障害者手帳・薬局の許可など)=8月17日に追加
令和8年厚生労働省告示第324号とこども家庭庁・厚生労働省告示第8号(いずれも令和8年8月17日)で追加された分です。個人が持っている受給者証・手帳や、給付金の請求期限が多く含まれており、一覧のなかでも生活に直結する内容です。
医療費の助成・手帳(個人向け)
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 難病の患者に係る特定医療費の支給認定の有効期間の延長 | 難病法第7条第1項 | 厚生労働省健康・生活衛生局難病対策課(03-3595-2249) |
| 小児慢性特定疾病医療費の支給認定の有効期間の延長 | 児童福祉法第19条の3第3項 | 同上 |
| 精神障害者保健福祉手帳の有効期間の延長 | 精神保健福祉法第45条第2項 | 社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課(03-3595-2307) |
| 自立支援医療費の支給認定の有効期間の延長 | 障害者総合支援法第52条・第55条 | 同上 |
| 障害者・障害児の保護者に対する介護給付費等の支給決定の有効期間の延長 | 障害者総合支援法第19条第1項 | 社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課(03-3595-2528) |
| 障害者に対する地域相談支援給付決定の有効期間の延長 | 障害者総合支援法第51条の5第1項 | 同上 |
難病や小児慢性特定疾病の受給者証、精神障害者保健福祉手帳、自立支援医療受給者証は、いずれも有効期間があり、更新の手続が必要です。被災して更新に行けないまま期間が切れることを避けるための措置です。実際の手続はお住まいの都道府県・市区町村の担当窓口に確認してください。
給付金・救済制度の請求期限(個人向け)
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給の請求期限の延長 | 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等特措法第8条第1項ほか | 健康・生活衛生局がん・疾病対策課B型肝炎訴訟対策室(03-3595-3427) |
| C型肝炎(特定フィブリノゲン製剤等)の追加給付金の請求期限の延長 | C型肝炎感染被害者救済特措法第7条第1項 | 医薬局総務課医薬品副作用被害対策室(03-3595-2400) |
| 医薬品副作用被害救済(医療費・医療手当、遺族年金・遺族一時金、葬祭料)の請求期限の延長 | 独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第16条第1項ほか | 同上 |
| B類疾病の定期予防接種による健康被害の医療費等の請求期間の延長 | 予防接種法施行令第19条第2項ほか | 健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課(03-3595-3287) |
| 新型インフルエンザ予防接種による健康被害の医療費等の請求期間の延長 | 新型インフルエンザ予防接種健康被害救済特措法施行令第2条第4項ほか | 同上 |
| 中国残留邦人等の自立支度金の申請期間の延長 | 中国残留邦人等支援法第7条ほか | 社会・援護局援護企画課中国残留邦人等支援室(03-3595-2456) |
これらは請求できる期間が法律で決まっている給付です。被災して手続ができないまま期間が過ぎることを避けるための措置なので、心当たりのある人は問合せ先に相談してください。
医療機関・介護に関するもの
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 保険医療機関・保険薬局の指定 | 健康保険法第63条第3項第1号、第68条第1項 | 所在する都道府県の地方厚生局事務所 |
| 生活保護法に基づく指定医療機関の指定の更新 | 生活保護法第49条・第49条の3 | 社会・援護局保護課(03-3595-2613) |
| 難病法・児童福祉法に基づく指定医療機関の指定の更新 | 難病法第5条第1項、児童福祉法第6条の2第2項第1号 | 健康・生活衛生局難病対策課(03-3595-2249) |
| 指定自立支援医療機関の指定の更新 | 障害者総合支援法第54条 | 社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課(03-3595-2307) |
| 指定障害福祉サービス事業者・指定障害者支援施設、指定特定相談支援事業者、指定一般相談支援事業者の指定 | 障害者総合支援法第29条第1項ほか | 社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課(03-3595-2528) |
| 介護保険の指定居宅サービス事業者等の指定、介護老人保健施設・介護医療院の開設許可、第1号事業に係る指定事業者の指定 | 介護保険法第41条第1項ほか | 老健局高齢者支援課ほか(03-3595-2888 ほか) |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー)の登録等の有効期間 | 介護保険法第69条の7第1項、介護保険法施行規則第140条の66第1号イ(3) | 老健局認知症施策・地域介護推進課(03-3595-2889) |
介護保険については、事業者の指定だけでなく、利用者本人の要介護認定・要支援認定の有効期間も別の省令で最大12か月延長されています。詳しくは令和8年熊本地震で要介護・要支援認定の有効期間を最大12か月延長をご覧ください。
事業者向け(薬局・飲食店・職業紹介など)
- 薬局開設許可、地域連携薬局・専門医療機関連携薬局の認定の有効期間の延長(医薬品医療機器等法第4条第1項ほか)
- 医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器・体外診断用医薬品・再生医療等製品の製造販売業・製造業・販売業の許可・登録・認定の有効期間の延長
- 医療機器の修理業の許可、登録認証機関の登録の有効期間の延長
- 麻薬・向精神薬の輸入業者等の免許、覚醒剤製造業者・覚醒剤施用機関等の指定、第一種大麻草採取栽培者免許、毒物劇物の製造業・輸入業・販売業の登録の有効期間の延長
- 飲食店営業等の許可の有効期間の延長(食品衛生法第55条第1項)、登録検査機関の登録の有効期間の延長
- 旅館業の許可を受けた地位の相続による承継の申請(旅館業法第3条の4第1項)
- 建築物における衛生的環境の確保に関する事業の登録(建築物衛生法第12条の2第1項)
- 有料職業紹介事業・無料職業紹介事業の許可、労働者派遣事業の許可の有効期間の延長
- 障害者雇用調整金・報奨金、在宅就業障害者特例調整金・特例報奨金の支給に係る申請期間の延長
- キャリアコンサルタントの登録の有効期間、試験に合格した日から登録を受けるまでの期間の延長
飲食店や旅館、薬局を営んでいて許可の更新時期が来ている場合も対象です。
農林水産省関係(肥料・動物用医薬品・農業経営・遊漁船など)=8月13日に追加
農林水産省告示第1164号(令和8年8月13日)で追加された分です。農林漁業を営む人と、動物病院・ペット関連の事業者に関わります。
| 分野 | 主な措置 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 肥料 | 普通肥料の登録の有効期間の延長 | 消費・安全局農産安全管理課(03-3502-5968) |
| 動物用医薬品等 | 動物用医薬品・医薬部外品の製造販売業/製造業/外国製造業者の許可・登録・認定、動物用医療機器・体外診断用医薬品の製造販売業/製造業、動物用再生医療等製品の製造販売業/製造業、動物用医薬品の販売業の許可、高度管理医療機器等の販売業・貸与業、医療機器の修理業、再生医療等製品の販売業の各有効期間の延長 | 消費・安全局畜水産安全管理課(03-3502-8701) |
| 種苗 | 品種登録の未譲渡性の期間の延長、登録料の納付期間の延長 | 輸出・国際局知的財産課種苗室(03-6738-6471) |
| 畜産 | ふ化業者の登録の有効期間の延長 | 畜産局畜産振興課(03-3591-3656) |
| 農業経営 | 農業経営改善計画の認定の有効期間の延長 | 九州農政局経営・事業支援部担い手育成課(096-300-6362) |
| 就農 | 青年等就農計画の認定の有効期間の延長 | 経営局就農・女性課(03-3502-6469) |
| 農産物検査 | 登録検査機関の登録の有効期間の延長 | 九州農政局生産部生産振興課(096-300-6209) |
| 林業 | 森林経営計画の認定期間の延長 | 林野庁計画課(03-6744-2300) |
| 水産 | 遊漁船業登録の有効期間の延長 | 水産庁管理調整課沿岸・遊漁室(03-3502-7768) |
経済産業省関係(フロン類・自動車リサイクル)=8月12日に追加
経済産業省・環境省告示第5号(令和8年8月12日)で追加された分です。環境省と共管のため、環境省の欄にも同じ措置が掲載されています。
- 第一種フロン類充塡回収業者の登録更新の延長等(フロン排出抑制法第27条第1項・第30条第1項ほか)
- 使用済自動車の引取業の登録の有効期間の延長(自動車リサイクル法第42条)
- 使用済自動車に係るフロン類回収業者の登録の有効期間の延長(同法第53条)
- 使用済自動車または解体自動車の解体業の許可の有効期間の延長(同法第60条)
- 解体自動車の破砕業の許可の有効期間の延長(同法第67条)
8月21日の経済産業省告示第104号(9月4日の版で一覧に反映されました)
令和8年経済産業省告示第104号(令和8年8月21日公布・官報特別号外第45号)で、経済産業省関係の特定権利利益が大幅に追加されました。総務省の一覧では長く未反映でしたが、令和8年9月4日15時現在の版で反映されました(情報処理安全確保支援士の登録の更新申請期間、計量法の検定証印・装置検査証印・基準器検査証印、中小企業診断士登録の申請、DX認定制度の更新期限、登録電気工事業者の登録、火薬類の譲渡・譲受許可証、認定情報処理支援機関の認定などが一覧に載っています)。
対象者は、原則として特定災害区域(災害救助法が適用された災害発生市町村の区域)に住所を有する者です。令和9年1月26日以前にその効力を失うものが対象で、延長後の満了日は令和9年1月27日です。
告示に挙げられている主なものは次のとおりです。
| 法令 | 延長される許認可等 |
|---|---|
| 火薬類取締法 | 第15条第1項ただし書の指定、第17条第1項の許可、第35条第1項第1号の指定 |
| 中小企業支援法 | 第11条第1項の登録(中小企業診断士の登録) |
| 液化石油ガス法 | 第29条第1項の認定 |
| 計量法 | 第72条第1項の検定証印、第75条第2項の装置検査証印、第96条第1項の表示、第104条第1項の基準検査器証印 |
| 情報処理促進法 | 第12条第1項の登録、第28条の認定 |
| 中小企業等経営強化法 | 第31条第1項の認定(認定経営革新等支援機関)、第43条第1項の認定(認定情報処理支援機関) |
| 電気工事業法 | 第3条第1項の登録 |
中小企業診断士の登録・認定経営革新等支援機関・認定情報処理支援機関は、中小企業の補助金申請の支援側に立つ資格・認定です。計量器の検定証印・装置検査証印は、計量器を所在させている者が対象になる欄もあります。
環境省関係(石綿健康被害救済・公害健康被害・廃棄物処理業など)=8月12日に追加
環境省告示第38号(令和8年8月12日)ほかで追加された分です。個人が請求する給付の期間が含まれており、事業者向けだけの内容ではありません。
個人が請求するもの
| 措置 | 根拠 | 問合せ先 |
|---|---|---|
| 公害健康被害の療養費および療養手当の請求期間の延長 | 公害健康被害の補償等に関する法律第24条第4項 | 認定を受けている各地方公共団体(水俣病は熊本県環境生活部水俣病審査課 096-333-2283 ほか) |
| 石綿(アスベスト)健康被害救済:認定申請中に死亡した人の遺族等が行う決定申請期間の延長 | 石綿健康被害救済法第5条第1項・第2項 | 独立行政法人環境保全機構 石綿健康被害救済部給付課(044-520-9617) |
| 石綿健康被害救済:医療費の請求期間の延長 | 同法第15条 | 同上 |
| 石綿健康被害救済:葬祭料の請求期間の延長 | 同法第19条 | 同上 |
| 石綿健康被害救済:救済給付調整金の請求期間の延長 | 同法第23条 | 同上 |
石綿健康被害救済法の給付は請求期間が定められており、被災して手続ができないまま期間が過ぎることを避けるための措置です。
事業者向けのもの
- 汚染土壌処理業施設の許可の更新、指定調査機関の指定の更新、技術管理者証の交付の申請(土壌汚染対策法)
- 産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可の有効期間の延長(廃棄物処理法第14条)
- 特別管理産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可の有効期間の延長(同法第14条の4)
- 一般廃棄物収集運搬業・処分業の許可の有効期間の延長(同法第7条)
- 熱回収機能を有する一般廃棄物処理施設・産業廃棄物処理施設の認定の有効期間の延長
- 水質検査機関・簡易専用水道検査機関の登録更新期限の延長(水道法)
国土交通省関係(不動産・建設・自動車・船舶など)
事業者向けの許認可が中心ですが、自動車や住まいに関わるものも含まれます。
不動産・住宅
- 宅地建物取引業の免許の有効期間の延長(宅建業法第3条)
- 宅地建物取引士証の有効期間の延長(宅建業法第22条の2・第22条の3)
- マンション管理業者の登録、管理業務主任者証の有効期間の延長
- 賃貸住宅管理業者の登録、住宅宿泊管理業者の登録の有効期間の延長
- 家賃債務保証業の登録の有効期間の延長
- サービス付き高齢者向け住宅事業の登録の有効期間の延長
- 不動産鑑定業者の登録、小規模不動産特定共同事業の登録の有効期間の延長
- 建築士事務所の登録の有効期間の延長(特定被災地域内にある事務所に限る)
- 登録住宅性能評価機関・指定確認検査機関などの登録・指定の有効期間の延長
建設・水道
- 建設業許可の有効期間の延長(建設業法第3条第1項)
- 監理技術者資格者証の有効期間の延長、経営事項審査の有効期間の延長
- 測量業の登録、建設コンサルタント・地質調査業者・補償コンサルタントの登録の有効期間の延長
- 浄化槽工事業・解体工事業の登録の有効期間の延長
- 給水装置工事事業者の指定の延長、登録水質検査機関・簡易専用水道検査機関の登録の有効期間の延長
- 下水道処理施設維持管理業者の登録の有効期間の延長
自動車
- 臨時運行許可・回送運行許可の有効期間の延長(道路運送車両法第35条第3項ほか)
- 限定自動車検査証の有効期間の延長(道路運送車両法第71条の2)
- 保安基準適合証および適合標章の有効期間の延長
- 自動車登録申請時に添付する印鑑証明書の有効期間の延長(自動車登録令第16条第3項)
- 自動車の登録事項等証明書の交付請求の本人確認時に提示する住民票の写しの有効期間の延長
- 一般貸切旅客自動車運送事業の許可の更新、自家用有償旅客運送の登録の有効期間の延長
船舶・旅行
- 海技免状の有効期間満了日の延長(船舶職員及び小型船舶操縦者法第7条の2第1項)
- 操縦免許証(小型船舶)の有効期間満了日の延長(同法第23条の11で準用する第7条の2第1項)
- 旅行業の登録の有効期限の延長(旅行業法第3条ほか)
- 一般旅客定期航路事業者などが死亡した際、事業を承継するための認可申請の期限の延長
航空・ドローン(令和8年9月4日に追加)
令和8年9月4日の官報(本紙第1783号)に、国土交通省告示第1113号が公布されました。8月7日の国土交通省告示第1037号に続く追加の告示で、次の2つが新たに延長の対象になりました。対象者はいずれも特定被災地域内に住所を有する者、延長後の満了日はいずれも令和9年1月27日です。
| 延長される権利利益 | 根拠 |
|---|---|
| 機体認証(無人航空機) | 航空法(昭和27年法律第231号)第132条の13第1項 |
| 無人航空機操縦者技能証明 | 航空法第132条の40 |
告示の備考では、「特定被災地域」とは令和8年熊本地震に際し災害救助法が適用された市町村の区域をいうと定められています。業務や趣味でドローンを飛ばしている方で、機体認証や操縦者技能証明の有効期間が令和9年1月26日以前に切れるものは、対象になり得ます。
一覧に載っていないときは
内閣府・総務省・法務省が連名で出した「被災者のみなさまへ」(令和8年8月7日)には、次の記載があります。
なお、告示のない許認可等や告示に指定された地域以外の方などについても、申出により、満了日の延長が認められる場合があります。
つまり、一覧に載っていない=延長されない、と決まったわけではありません。まだ告示が出ていないだけの場合もありますし、申出によって認められる場合もあります。所管の窓口に事情を伝えて相談してください。
また、許認可等の有効期間の延長とは別に、法令に基づく届出などの義務を期限までに履行できなかった場合の免責も設けられています。それが特定非常災害によるものであれば、令和8年11月27日までに履行することで、行政上・刑事上の責任を問われません。事業報告書の提出や薬局の休廃止等の届出などが例として挙げられています。
一覧にまだ載っていない関連措置
一覧とは別に、個別の告示・通達で措置が示されているものもあります。
- 製造たばこの小売販売業の許可等:財務省が「令和8年熊本地震に伴う製造たばこの小売販売業の許可等の取扱いについて」という通達を発遣しました(令和8年8月13日、e-Govの結果公示)。この記事の作成時点では総務省の一覧には掲載されていません。
- 金融機関等の報告・届出の提出期限(令和8年9月11日に公表):金融庁が「令和8年熊本地震による金融機関等の報告の提出期限等に係る措置について」を公表しました。法令上、提出期限の定めがある報告・届出等について、震災により本来の期限までに提出できない場合は、令和8年11月27日(金)までに提出すれば行政上及び刑事上の責任を問われません(特定非常災害の指定政令にもとづく措置)。例として、信用金庫等の登記事項変更登記、銀行代理業者等の報告書、貸金業者の事業報告書が挙げられています。提出期限の定めがない報告・届出等は、事情が解消した後すみやかに提出すれば「遅滞なく提出した」ものとして扱われます。さらに、熊本県に本店・本社を置く銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫・証券会社・銀行代理業者等については、銀行法第24条等にもとづく個別の報告や、当局の承認による提出期限の延長についても、相談・申請があれば柔軟・迅速に対応するとしています。なお、これは「存続期間(有効期間)が延長される許認可等」の話ではありません。金融庁分の許認可等は、この日の時点でも総務省の一覧には掲載されていません。
- 中小企業診断士の第1次試験の科目免除期間(令和8年9月11日に告示):熊本地震の影響で令和8年度の第1次試験を受けられなかった受験申込者について、科目免除の期間が1年延長されます。受験手数料17,200円の返還もあります。申出の期限は令和8年10月27日です。→ 熊本地震で中小企業診断士の第1次試験を受けられなかった人へ
いま確認したいこと
- 令和8年9月4日に、国土交通省告示第1113号が公布されました。 無人航空機の機体認証と無人航空機操縦者技能証明が延長の対象に加わっています(上の「航空・ドローン」参照)。告示は8月7日以降も断続的に出ており、一覧の更新より先に告示が出ることがあります。
- 令和8年8月24日に確認した時点で、一覧はまだ8月18日14時時点の版のままです。 一方で告示は先に出ており、8月21日には経済産業省告示第104号(火薬類取締法・計量法・中小企業診断士の登録・認定経営革新等支援機関など)が公布されています。一覧に載っていない=対象外ではありません。 告示の公布が一覧の更新に先行することがあります。
- 令和8年9月11日に、金融庁が独自に措置を公表しました。 ただし内容は「報告・届出の提出期限」に関するもので、許認可等の存続期間の延長ではありません(上の「一覧にまだ載っていない関連措置」参照)。金融庁分の許認可等は、この日の時点でも一覧に載っていません。
- 一覧は令和8年9月4日15時現在の版です。掲載は9府省庁分で、金融庁などの分は今後追加されます。実際、8月10日の最初の版(3府省庁)から、こども家庭庁・経済産業省・環境省(8月12日)、農林水産省(8月13日)、総務省(8月14日)、厚生労働省(8月17日の告示)と順次追加されてきました。今なくても、後日もう一度確認してください。
- 延長後の満了日は原則として令和9年1月27日ですが、一覧に個別の記載があるものはそちらが優先されます。
- 自分の手続で具体的に何をすればよいか(窓口に行く必要があるか、更新手続をいつまでに済ませるか)は、一覧の「問合せ先」欄に記載された窓口に確認してください。
- 一覧の見方や、どこに聞けばよいか分からないときは、きくみみ熊本(フリーダイヤル0120-091-110)が受け付けています。平日9:00〜16:45(当面の間は土・日・祝日も受付)。
出典
- 令和8年熊本地震による災害「特定非常災害」指定について(各種の許認可等(運転免許等)の有効期間の延長などが行われます。)(総務省・令和8年8月7日)
- 存続期間(有効期間)が延長される許認可等一覧(令和8年9月4日15時時点・Excel版)(総務省)(PDF版。URLは同じまま中身が更新されます)
- 令和八年熊本地震による災害に対処するための要介護認定有効期間及び要支援認定有効期間の特例に関する省令等の施行等について(通知)(厚生労働省老健局長・介護保険最新情報Vol.1536・令和8年8月17日)(厚生労働省告示第324号の本文を別添2として収録)
- 被災者のみなさまへ(内閣府・総務省・法務省・令和8年8月7日)
- 令和8年熊本地震による金融機関等の報告の提出期限等に係る措置について(金融庁・令和8年9月11日)
- 令和8年熊本地震関連情報 被災された方へ(総務省特設ページ)
- 「令和8年熊本地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」の公布・施行(総務省・令和8年8月7日)
- 令和八年熊本地震による災害に関し、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第三条第二項の規定に基づき、同条第一項の規定による延長の措置の対象となる特定権利利益、当該措置の対象者及び延長後の満了日を指定する件(令和8年経済産業省告示第104号・令和8年8月21日公布/官報特別号外第45号)
- 同告示について、意見公募手続を実施しなかった理由(e-Gov・案件番号595320009)
- 令和8年8月21日付 官報 目次(インターネット版官報)
- 令和八年熊本地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令により指定された令和八年熊本地震による災害に関し、特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律第三条第二項の規定に基づき、同条第一項の規定による延長の措置の対象となる特定権利利益、当該措置の対象者及び延長後の満了日を指定する件(令和8年国土交通省告示第1113号・令和8年9月4日公布/官報本紙第1783号)