2026年(令和8年)7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする地震があり、熊本県の宇城市(うきし)と氷川町(ひかわちょう)で最大震度7を観測しました。気象庁はこの地震を「令和8年熊本地震」と名付けています。
このページでは、公式に確認できる事実と、揺れの強かった地域で今後注意したいこと、被災したときの支援・相談先をまとめます。被害状況や支援の内容は時間とともに更新されるため、最新の情報は必ず公式ページで確認してください。
8月4日までに決まったこと(更新)
- 激甚災害の指定見込みが8月3日に公表されました。指定する政令の制定に向けた手続が進められています(下記「激甚災害の指定見込み」)。
- 国税の申告・納付期限が、八代市・宇土市・宇城市・氷川町に納税地のある方について自動的に延長されます。地方税の減免や森林環境税の免除も自治体に通知されました(→令和8年熊本地震の税の特例)。
- り災証明書のオンライン申請に対応する自治体が公表され、随時更新されています(下記「り災証明書はオンラインでも申請できる」)。
地震の概要
気象庁の発表(7月29日15時00分・第4報)によると、地震の概要は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生時刻 | 2026年7月28日 16時27分 |
| 発生場所 | 熊本県熊本地方 深さ16km(暫定値) |
| マグニチュード | 7.1(暫定値) |
| 最大震度 | 震度7(熊本県 宇城市・氷川町) |
| 揺れの範囲 | 北陸地方から九州地方にかけて震度6強〜1を観測 |
| 発震機構 | 東北東―西南西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型(速報) |
地震のあと、有明海・八代海に津波注意報が発表されましたが、7月28日18時10分に解除されています。
この地震のあと、7月29日14時00分までに震度1以上を観測した地震が194回発生しています(震度5弱が3回、震度4が11回など)。熊本県熊本では長周期地震動階級4を観測しました。
1週間程度は同じ程度の揺れに注意
気象庁は、この地域では過去に大地震の発生から1週間程度の間に同程度の地震が続発した事例があるとして、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけています。とくに発生から2〜3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多いとされています。
また、今回の地震活動域は広範囲に広がっており、地震が発生する場所や規模によっては今回の地震(M7.1)よりも強く揺れる場合があるとしています。海底で規模の大きな地震が発生した場合は、津波にも注意が必要です。震源の周辺には布田川(ふたがわ)断層帯・日奈久(ひなぐ)断層帯があります。
揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害の危険性が高まっています。今後の地震活動や降雨の状況に十分注意し、やむを得ない事情がない限り危険な場所に立ち入らないようにしてください。
最新の情報は気象庁の防災情報と、お住まいの自治体の避難情報で確認できます。
災害救助法が適用された市町村
内閣府は7月28日、この地震により熊本県の10市10町1村(21市町村)に災害救助法を適用しました(適用日・公示日ともに7月28日)。
対象は次の市町村です。
- 市(10):熊本市、八代市、水俣市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、天草市、合志市
- 町・村(11):下益城郡美里町、菊池郡大津町、菊池郡菊陽町、阿蘇郡西原村、上益城郡御船町、上益城郡嘉島町、上益城郡益城町、上益城郡甲佐町、八代郡氷川町、葦北郡芦北町、葦北郡津奈木町
災害救助法が適用されると、避難所の設置や応急仮設住宅、住宅の応急修理などの救助が国と都道府県の費用で行われます。また、後で説明する公共料金や受信料などの特例も、この適用地域が対象になることがあります。
激甚災害の指定見込み
内閣府は令和8年8月3日、地方公共団体や関係省庁等による被害状況調査の結果、この地震による災害を「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に基づく激甚災害に指定し、次の措置を適用する見込みとなったと公表しました。今後、激甚災害として指定する政令の制定に向けた手続が進められます。
適用が見込まれている措置は、いずれも**全国を対象とする「本激」**として次の4つです。
- 公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助(法第3条・第4条)
- 農地等の災害復旧事業等に係る補助の特別措置(法第5条)
- 農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例(法第6条)
- 小災害債に係る元利償還金の基準財政需要額への算入等(法第24条)
これらは道路・河川・学校などの公共施設や、農地・農業用施設の復旧について、国の補助率を引き上げる措置です。たとえば公共土木施設の災害復旧事業では、過去5か年の実績の平均で71%だった国庫負担率が84%に嵩上げされます。被災した個人に直接お金が支払われる制度ではありません。
今後、被害状況の把握の進展により、適用措置や地域が追加される場合があるとされています。
り災証明書はオンラインでも申請できる
り災証明書は、災害で住家に被害を受けた方の申請により、被害の程度を証明する書面として市町村長が交付するものです。被災者生活再建支援金の給付や、税・保険料・公共料金の減免・猶予など、被災者向けの各種支援策を申請する際に必要になります。
デジタル庁は、災害救助法が適用された自治体のうちり災証明書のオンライン申請ができる自治体の一覧を公表しており、8月4日にも更新されました。マイナンバーカードを使ってマイナポータルから申請できる自治体と、各自治体独自のシステムで申請できる自治体があります。
対応状況は自治体によって異なり、随時変わります。最新の情報はデジタル庁の案内と、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。オンライン以外の申請方法についても、各自治体の公式サイトや防災サイトに案内があります。
税の特例(国税・地方税)
令和8年8月4日、国税と地方税の特例が示されました。
- 国税:熊本県八代市・宇土市・宇城市・八代郡氷川町に納税地のある方(法人を含む)は、令和8年7月28日以降に到来する申告・納付等の期限が、全ての税目について自動的に延長されます。この4市町以外でも、被災して手続きできない場合は所轄の税務署への申請で延長を受けられます。
- 地方税:申告等の期限の延長・徴収猶予・減免について、総務省から自治体に通知が出ています。住宅や家財の損害の程度と前年の合計所得金額に応じて個人住民税が軽減・免除される取扱い例が示されています。
- 森林環境税:住宅の被害の程度と前年の合計所得金額に応じて、年額1,000円の全額が免除されます。
詳しくは令和8年熊本地震の税の特例にまとめています。
被害状況と避難の状況
被害状況は、消防庁が「令和8年熊本地震による被害及び消防機関等の対応状況」として随時公表しています。人的被害・住家被害の数は調査中のものを含む速報値で、今後変わります。
7月29日16時30分時点では、熊本県の4市町に避難指示、2市町に緊急安全確保が出されていました。現在の避難情報は、必ずお住まいの自治体の発表で確認してください。
安否確認は171やweb171
電話がつながりにくいときは、**災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言板「web171」**が使えます。今回の地震では、NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルが災害用伝言サービスを提供しています。
携帯電話は熊本県内の一部エリアで通信に支障が出ています。総務省によると、非常時事業者間ローミングが発動されており、契約先以外の回線を通じて一部のサービスを使える場合があります。また、災害時の無料Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」が被災地を中心に提供されています。
郵便・貯金・保険の特例
日本郵政グループによると、7月29日時点で熊本県内の郵便局は窓口業務を休止し、郵便物の取集・配達やゆうパックの引受け・配達も一時的に停止しています。ゆうちょ銀行の熊本支店・八代支店も休止しています。
災害救助法が適用された地域では、通帳・証書や印章をなくした人の貯金の非常取扱いや、保険金の支払いの非常取扱いが行われます。利用するときは、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命の公式ページや窓口で確認してください。
NHK受信料などの免除
NHKは、災害救助法が適用された区域内で、半壊・半焼または床上浸水以上の被害を受けた建物の放送受信契約について、令和8年7月分から8月分まで(2か月間)の受信料を免除します。
衛星放送協会・スカパーJSAT、WOWOWも、災害救助法が適用された地域の加入者を対象に専用のフリーダイヤルを設け、視聴が困難と認められる場合の視聴料免除などに対応しています。
このほか総務省は、災害救助法の適用地域の無線局免許人などに対する電波利用料の催促状・督促状の送付を停止する措置をとっています。
被災したときの相談先
住まいや暮らしに被害があったときは、り災証明書、生活再建支援、税やローンの相談などの公的な入口があります。り災証明書は原則としてお住まいの市区町村に申請します。
被災後に確認したい相談先は、災害で被災したときの公的支援・相談先まとめにまとめています。災害時に見る公式サイトは災害時に確認する公式サイト一覧を参考にしてください。
厚生労働省は、令和8年熊本地震について、雇用・労働に関する特例措置や支援制度をまとめています。仕事や雇用に関する支援が必要な場合は、随時更新される厚生労働省の案内を確認してください。
金融庁は、被災者の事情に応じて金融機関が適切な措置を講じるよう、令和8年熊本地震に係る金融上の措置を要請しています。具体的な取扱いは、利用している金融機関に確認してください。
被害状況は随時変わります。総務省などが公表する最新の公式情報を確認し、この記事に記載した時点の数字だけで判断しないでください。
偽・誤情報や詐欺に注意する
地震のあとは、不確かな情報や、支援制度を装った詐欺が出ることがあります。総務省も、インターネット上の偽・誤情報への注意を呼びかけ、主要なSNS事業者(Google、LINEヤフー、Meta、X、TikTok)に適切な対応を要請しています。
SNSの投稿だけで判断せず、自治体、国の機関、契約先の公式ページで確認してください。リンク先や電話番号、申請先が本物かを落ち着いて確認しましょう。給付金や支援金をかたる詐欺の見分け方は、給付金・支援金・還付金をかたる詐欺に注意もあわせてご覧ください。
出典
- 「令和8年熊本地震」について(第4報)(気象庁・令和8年7月29日15時00分)
- 令和8年熊本地震に係る災害救助法の適用について(内閣府・令和8年7月28日)
- 令和8年熊本地震による被害及び消防機関等の対応状況(第17報)(消防庁)
- 令和8年熊本地震に関する被害状況等について(第9報)(総務省・令和8年7月29日)
- 雇用・労働に関する特例措置や支援制度(令和8年熊本地震について)(厚生労働省・令和8年7月29日)
- 令和8年熊本地震に係る災害等に対する金融上の措置について(金融庁・令和8年7月29日)
- 令和八年熊本地震による災害についての激甚災害及びこれに対し適用すべき措置の指定見込みについて(内閣府・令和8年8月3日)
- 令和8年熊本地震罹災証明書(り災証明書)のオンライン申請について(デジタル庁・2026年8月4日更新)
- 令和8年熊本地震による被災者に対する減免措置等について(通知)(総務省・令和8年8月4日)