「令和8年熊本地震」最大震度7 いま確認したいことと支援・相談先

2026年(令和8年)7月28日16時27分ごろ、熊本県熊本地方を震源とする地震があり、熊本県の宇城市(うきし)と氷川町(ひかわちょう)で最大震度7を観測しました。気象庁はこの地震を「令和8年熊本地震」と名付けています。

このページでは、公式に確認できる事実と、揺れの強かった地域で今後注意したいこと、被災したときの支援・相談先をまとめます。被害状況や支援の内容は時間とともに更新されるため、最新の情報は必ず公式ページで確認してください。

9月29日〜30日に決まったこと(追記)

  • 大雨の警報の暫定基準を、9月29日から熊本市・宇土市・美里町で解除し、通常の基準に戻しました。八代市西部・宇城市・氷川町では、引き続き通常の7割の基準で運用しています(下記「大雨の警報は基準を下げて運用」)。
  • 職業訓練施設の災害復旧への国の補助率が、令和8年度に限り引き上げられました(9月30日公布・施行)。熊本県が設置する職業能力開発校などの復旧は2分の1から3分の2へ(雇用保険法施行令の改正、政令第318号)。災害救助法が適用された市町村で事業主等が行う認定職業訓練の施設・設備の復旧は、認定訓練助成事業費補助金の補助率が2分の1から3分の2、3分の1から2分の1へ(雇用保険法施行規則の改正、厚生労働省令第145号)。

8月14日までに決まったこと(更新)

  • 被災者生活再建支援法が8月10日に熊本県全域に適用されました。住宅が全壊・大規模半壊・中規模半壊などの被害を受けた世帯は、申請により被災者生活再建支援金(全壊で建設・購入する場合は合計300万円)を受け取れます。申請は市区町村へ、基礎支援金は災害発生日から13か月以内です(→令和8年熊本地震で被災者生活再建支援法が適用)。
  • 有効期間が延長される許認可等の一覧が随時追加され、8月14日12時現在で8府省庁分になりました。運転免許証などに加え、郵便等投票証明書、石綿健康被害救済の請求期間、公害健康被害の療養費の請求期間、無線局の免許なども対象です(→熊本地震で有効期間が延びる免許・資格の一覧)。
  • 被災した学生・生徒の就職活動について、厚生労働省と文部科学省が8月14日、経済団体に対し、被災した学生・生徒等の状況を考慮した採用選考日程の設定や応募書類等の提出期限の延期など最大限柔軟な対応を要請しました。相談は熊本新卒応援ハローワーク(熊本市中央区水前寺1-4-1 水前寺駅ビル2F、096-385-8240、平日8:30〜17:15)または最寄りのハローワークで受け付けています(7月30日から)。
  • 国民健康保険料(税)の減免について、8月12日に国が減免額の全額を財政支援することが示されました(→令和8年熊本地震で国民健康保険料(税)が減免に)。
  • 農業者等への金融上の支援措置が8月7日に公表されました。災害関連資金の実質無担保・無保証人化と貸付当初5年間の金利負担軽減(2%)、農業近代化資金の債務保証料の引受当初5年間免除、農林漁業セーフティネット資金・農林漁業施設資金の貸付限度額の引上げです。相談は農林水産省経営局金融調整課(03-3501-3726)へ。
  • 官公需契約における配慮が8月7日、総務省から各都道府県・指定都市に通知されました(総行行第388号)。国等の官公需の発注にあたり、被災地域の中小企業・小規模事業者に特段の配慮をし、受注機会の増大に努めるよう求めるものです。
  • 「特定非常災害」と「激甚災害」の指定が8月7日に閣議決定され、同日公布・施行されました。運転免許などの有効期間が令和9年1月27日まで延長できるようになり、相続の承認・放棄の期間も令和9年3月31日まで伸長されます。法テラスの無料法律相談も資力を問わず利用できます(→令和8年熊本地震が「特定非常災害」と「激甚災害」に指定)。
  • 金融手続の特例が8月6日に公布・施行されました。借入れの手続の弾力化、義援金の振込、被災者の本人確認、携帯電話契約が対象です(→令和8年熊本地震の被災者向け手続の特例)。
  • 災害専用フリーダイヤル 0120-091-110 は、8月6日(木)午後1時に受付を開始しました。熊本県全域が対象で、当面の間は土日祝も受け付けます(下記「困ったときの災害専用フリーダイヤル」)。
  • 激甚災害の指定政令が8月7日に公布・施行されました(8月3日に公表された指定見込みが確定したものです。下記「激甚災害の指定」)。
  • 国税の申告・納付期限が、八代市・宇土市・宇城市・氷川町に納税地のある方について自動的に延長されます。地方税の減免や森林環境税の免除も自治体に通知されました(→令和8年熊本地震の税の特例)。
  • 被災した中小企業・小規模事業者の借入金について、財務省が8月5日、政府系金融機関3機関に返済猶予の柔軟な対応などを要請しました(下記「被災したときの相談先」)。
  • り災証明書のオンライン申請に対応する自治体が公表され、随時更新されています(下記「り災証明書はオンラインでも申請できる」)。

困ったときの災害専用フリーダイヤル

総務省熊本行政評価事務所(愛称:きくみみ熊本)が、被災した方向けの災害専用フリーダイヤルを開設し、8月6日午後1時に受付を開始しました。通話料は無料です。

項目内容
電話番号0120-091-110
受付開始令和8年8月6日(木)午後1時から当面の間
受付時間午前9時00分〜午後4時45分(当面の間は土・日・祝日も受付)
対象地域熊本県全域
受付内容役所の仕事や手続、各種の支援措置などについての問合せ・相談

「支援策にどのようなものがあるか知りたい」「困っているが、どこに相談したらよいか分からない」といった相談を受け付けます。総務省は、直接答えられない場合でも、支援措置を講じている関係機関等と協力して情報を提供するとしています。

なお、回線の状況によっては、熊本行政評価事務所ではなく九州管区行政評価局(福岡県)や総務省本省につながる場合があります。

支援策をまとめた「生活支援窓口案内ガイドブック」も公開されています。

地震の概要

気象庁の発表(7月29日15時00分・第4報)によると、地震の概要は次のとおりです。

項目内容
発生時刻2026年7月28日 16時27分
発生場所熊本県熊本地方 深さ16km(暫定値)
マグニチュード7.1(暫定値)
最大震度震度7(熊本県 宇城市・氷川町)
揺れの範囲北陸地方から九州地方にかけて震度6強〜1を観測
発震機構東北東―西南西方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型(速報)

地震のあと、有明海・八代海に津波注意報が発表されましたが、7月28日18時10分に解除されています。

この地震のあと、7月29日14時00分までに震度1以上を観測した地震が194回発生しています(震度5弱が3回、震度4が11回など)。熊本県熊本では長周期地震動階級4を観測しました。

1週間程度は同じ程度の揺れに注意

気象庁は、この地域では過去に大地震の発生から1週間程度の間に同程度の地震が続発した事例があるとして、揺れの強かった地域では地震発生から1週間程度、最大震度7程度の地震に注意するよう呼びかけています。とくに発生から2〜3日程度は、強い揺れをもたらす地震が発生することが多いとされています。

また、今回の地震活動域は広範囲に広がっており、地震が発生する場所や規模によっては今回の地震(M7.1)よりも強く揺れる場合があるとしています。海底で規模の大きな地震が発生した場合は、津波にも注意が必要です。震源の周辺には布田川(ふたがわ)断層帯・日奈久(ひなぐ)断層帯があります。

揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害の危険性が高まっています。今後の地震活動や降雨の状況に十分注意し、やむを得ない事情がない限り危険な場所に立ち入らないようにしてください。

最新の情報は気象庁の防災情報と、お住まいの自治体の避難情報で確認できます。

大雨の警報は基準を下げて運用

地震で地盤や河川の堤防・護岸が傷んでいると、ふだんより少ない雨で災害が起きるおそれがあります。気象庁は、熊本県の一部の市町村で、令和8年8月4日から、大雨に関する警報等(レベル4大雨危険警報、レベル3大雨警報、レベル2大雨注意報)の発表基準(流域雨量指数基準)を通常の7割に引き下げた暫定基準で運用しています。

河川構造物の状況などを確認した結果、9月29日から熊本市・宇土市・美里町は通常の基準に戻りました。洪水キキクルと大雨キキクルも通常の基準で表示されます。

区分市町村
9月29日から通常の基準に戻した熊本市、宇土市、美里町
引き続き暫定基準(通常の7割)八代市西部、宇城市、氷川町

気象庁は、今後も被災状況と降雨・災害の関係を調べ、必要に応じて暫定基準を見直すとしています。

災害救助法が適用された市町村

内閣府は7月28日、この地震により熊本県の10市10町1村(21市町村)に災害救助法を適用しました(適用日・公示日ともに7月28日)。

対象は次の市町村です。

  • 市(10):熊本市、八代市、水俣市、山鹿市、菊池市、宇土市、上天草市、宇城市、天草市、合志市
  • 町・村(11):下益城郡美里町、菊池郡大津町、菊池郡菊陽町、阿蘇郡西原村、上益城郡御船町、上益城郡嘉島町、上益城郡益城町、上益城郡甲佐町、八代郡氷川町、葦北郡芦北町、葦北郡津奈木町

災害救助法が適用されると、避難所の設置や応急仮設住宅、住宅の応急修理などの救助が国と都道府県の費用で行われます。また、後で説明する公共料金や受信料などの特例も、この適用地域が対象になることがあります。

激甚災害の指定

令和8年8月7日、激甚災害として指定する政令が閣議決定され、同日公布・施行されました。 8月3日に内閣府が公表していた指定見込みが確定したものです。「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に基づき、この地震による災害を激甚災害として指定し、適用すべき措置を指定するものです。

8月3日の公表時点で適用が見込まれていた措置は、いずれも全国を対象とする「本激」として次の4つでした。

  • 公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助(法第3条・第4条)
  • 農地等の災害復旧事業等に係る補助の特別措置(法第5条)
  • 農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例(法第6条)
  • 小災害債に係る元利償還金の基準財政需要額への算入等(法第24条)

これらは道路・河川・学校などの公共施設や、農地・農業用施設の復旧について、国の補助率を引き上げる措置です。たとえば公共土木施設の災害復旧事業では、過去5か年の実績の平均で71%だった国庫負担率が84%に嵩上げされます。被災した個人に直接お金が支払われる制度ではありません。

今後、被害状況の把握の進展により、適用措置や地域が追加される場合があるとされています。

農林水産省は8月7日、当省関係の措置として、公共土木施設災害復旧事業等(法第3条・第4条)、農地等の災害復旧事業等(法第5条)、農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助(法第6条)が指定されたことを公表しています。詳しくは令和8年熊本地震が「特定非常災害」と「激甚災害」に指定にまとめています。

り災証明書はオンラインでも申請できる

り災証明書は、災害で住家に被害を受けた方の申請により、被害の程度を証明する書面として市町村長が交付するものです。被災者生活再建支援金の給付や、税・保険料・公共料金の減免・猶予など、被災者向けの各種支援策を申請する際に必要になります。

デジタル庁は、災害救助法が適用された自治体のうちり災証明書のオンライン申請ができる自治体の一覧を公表しており、8月4日にも更新されました。マイナンバーカードを使ってマイナポータルから申請できる自治体と、各自治体独自のシステムで申請できる自治体があります。

対応状況は自治体によって異なり、随時変わります。最新の情報はデジタル庁の案内と、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。オンライン以外の申請方法についても、各自治体の公式サイトや防災サイトに案内があります。

税の特例(国税・地方税)

令和8年8月4日、国税と地方税の特例が示されました。

  • 国税:熊本県八代市・宇土市・宇城市・八代郡氷川町に納税地のある方(法人を含む)は、令和8年7月28日以降に到来する申告・納付等の期限が、全ての税目について自動的に延長されます。この4市町以外でも、被災して手続きできない場合は所轄の税務署への申請で延長を受けられます。
  • 地方税:申告等の期限の延長・徴収猶予・減免について、総務省から自治体に通知が出ています。住宅や家財の損害の程度と前年の合計所得金額に応じて個人住民税が軽減・免除される取扱い例が示されています。
  • 森林環境税:住宅の被害の程度と前年の合計所得金額に応じて、年額1,000円の全額が免除されます。

詳しくは令和8年熊本地震の税の特例にまとめています。

被害状況と避難の状況

被害状況は、消防庁が「令和8年熊本地震による被害及び消防機関等の対応状況」として随時公表しています。人的被害・住家被害の数は調査中のものを含む速報値で、今後変わります。

7月29日16時30分時点では、熊本県の4市町に避難指示、2市町に緊急安全確保が出されていました。現在の避難情報は、必ずお住まいの自治体の発表で確認してください。

安否確認は171やweb171

電話がつながりにくいときは、災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言板「web171」が使えます。今回の地震では、NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天モバイルが災害用伝言サービスを提供しています。

携帯電話は熊本県内の一部エリアで通信に支障が出ています。総務省によると、非常時事業者間ローミングが発動されており、契約先以外の回線を通じて一部のサービスを使える場合があります。また、災害時の無料Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」が被災地を中心に提供されています。

郵便・貯金・保険の特例

日本郵政グループによると、7月29日時点で熊本県内の郵便局は窓口業務を休止し、郵便物の取集・配達やゆうパックの引受け・配達も一時的に停止しています。ゆうちょ銀行の熊本支店・八代支店も休止しています。

災害救助法が適用された地域では、通帳・証書や印章をなくした人の貯金の非常取扱いや、保険金の支払いの非常取扱いが行われます。利用するときは、日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命の公式ページや窓口で確認してください。

NHK受信料などの免除

NHKは、災害救助法が適用された区域内で、半壊・半焼または床上浸水以上の被害を受けた建物の放送受信契約について、令和8年7月分から8月分まで(2か月間)の受信料を免除します。

衛星放送協会・スカパーJSAT、WOWOWも、災害救助法が適用された地域の加入者を対象に専用のフリーダイヤルを設け、視聴が困難と認められる場合の視聴料免除などに対応しています。

このほか総務省は、災害救助法の適用地域の無線局免許人などに対する電波利用料の催促状・督促状の送付を停止する措置をとっています。

被災したときの相談先

住まいや暮らしに被害があったときは、り災証明書、生活再建支援、税やローンの相談などの公的な入口があります。り災証明書は原則としてお住まいの市区町村に申請します。

被災後に確認したい相談先は、災害で被災したときの公的支援・相談先まとめにまとめています。災害時に見る公式サイトは災害時に確認する公式サイト一覧を参考にしてください。

厚生労働省は、令和8年熊本地震について、雇用・労働に関する特例措置や支援制度をまとめています。仕事や雇用に関する支援が必要な場合は、随時更新される厚生労働省の案内を確認してください。

金融庁は、被災者の事情に応じて金融機関が適切な措置を講じるよう、令和8年熊本地震に係る金融上の措置を要請しています。具体的な取扱いは、利用している金融機関に確認してください。

多重債務については、財務局・都道府県・市区町村の多重債務相談窓口に相談できます。金融庁の問合せ先は 0570-016811(IP電話は 03-5251-6811)、受付時間は平日10:00〜17:00です。

事業者の借入金の返済

財務省は令和8年8月5日、日本政策金融公庫・沖縄振興開発金融公庫・商工組合中央金庫の3機関に対し、被災した中小企業・小規模事業者等の既往債務(すでにある借入金)の負担軽減について、次の対応を要請しました。

  • 地震の影響により返済猶予の申請に遅れが生じている場合であっても、返済期日に遡及した返済猶予について柔軟に対応すること
  • 提出書類の簡素化や契約手続きの迅速化等、被災した中小企業等の負担軽減に十分配慮すること

返済が難しいときは、申請が遅れてしまった場合でも、借入先の金融機関に相談してください。

新たな借入れについては、令和8年8月25日に「災害関係保証」(一般保証・セーフティネット保証4号とはさらに別枠で借入債務の100%を保証)の追加指定が閣議決定され、8月28日に公布・施行される予定です。対象は熊本県八代市・宇城市・御船町・嘉島町・氷川町の5市町で、あわせて日本政策金融公庫の災害復旧貸付の金利が0.9%引き下げられます。詳しくは被災中小企業の災害関係保証の記事をご覧ください。

被害状況は随時変わります。総務省などが公表する最新の公式情報を確認し、この記事に記載した時点の数字だけで判断しないでください。

偽・誤情報や詐欺に注意する

地震のあとは、不確かな情報や、支援制度を装った詐欺が出ることがあります。総務省も、インターネット上の偽・誤情報への注意を呼びかけ、主要なSNS事業者(Google、LINEヤフー、Meta、X、TikTok)に適切な対応を要請しています。

SNSの投稿だけで判断せず、自治体、国の機関、契約先の公式ページで確認してください。リンク先や電話番号、申請先が本物かを落ち着いて確認しましょう。給付金や支援金をかたる詐欺の見分け方は、給付金・支援金・還付金をかたる詐欺に注意もあわせてご覧ください。

出典

家族に説明するなら

7月28日の夕方、熊本で大きな地震があって、宇城市と氷川町で震度7だったよ。気象庁は『1週間くらいは同じくらいの揺れに気をつけて』と言っているから、無理に危ない場所に入らないでね。熊本県の21市町村は災害救助法の対象になったよ。連絡が取りにくいときは災害用伝言ダイヤル171が使えるからね。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。