行政・手続き 重要度: 高

保護司法等の改正が令和8年12月1日施行 保護司の任期を3年に延長・安全確保の国の責務を新設

「更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律」(令和7年法律第82号)が、令和8年(2026年)12月1日に施行されます。一部の規定は令和9年(2027年)6月1日施行です。

法律は令和7年(2025年)12月3日に第219回国会で成立し、同年12月10日に公布されました。

更生保護と保護司とは

更生保護は、犯罪や非行をした人が地域社会で生活を立て直すことを支える制度です。保護司は、この制度の中で活動する民間のボランティアです。今回の改正は、保護司の担い手確保、活動環境、安全確保などに関する仕組みを見直します。

1. 保護司の適任者確保

  • 保護司の使命に「安心・安全な地域社会の実現」を掲げ、委嘱条件を見直します。
  • 広報や関係機関との連携を保護観察所の長の責務として規定します。
  • 保護司の任期を2年から3年に延長します。

委嘱条件には、人格識見、職務に必要な時間の確保、他の保護司や保護観察官との協働などが明確化されます。

2. 活動環境の改善

  • 保護司会等の任務規定を整備し、活動拠点である更生保護サポートセンターを法定化します。
  • 保護観察所の長による保護司会等への支援規定を新設します。
  • 地方公共団体による保護司会等への協力規定を、協力が「できる」規定から努力義務規定に改めます。
  • 民間企業が、保護司である従業者の休暇や勤務時間に配慮するための規定を新設します。

3. 保護司の安全確保

  • 面接場所の確保などを進める、保護司の安全確保に関する国の責務を新設します。
  • 保護司の職務執行区域を弾力化し、他の保護区の更生保護サポートセンターや面接場所を活用しやすくします。
  • 公務所等への照会と少年鑑別所による鑑別の規定を新設し、保護観察対象者の再犯リスクの分析・評価に用いる情報収集を強化します。

4. その他の更生保護制度の充実

更生保護事業や更生保護活動に対する地方公共団体の協力規定などが整備されます。

指摘された課題

法務省は、保護司の担い手確保が年々困難となり、高齢化も加速していることを課題として挙げています。また、令和6年(2024年)5月に保護司が犯罪被害に遭ったことから、安全確保も大きな課題となりました。令和6年10月には「持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会 報告書」が法務大臣に提出されています。

法務省保護局の概要資料は、運用による改善とともに、法改正によらなければ対応できない事項や施策推進に必要な事項について法改正を行うと説明しています。また、法改正後も保護司の声を聴きながら見直しを継続するとしています。

いつから

  • 令和8年(2026年)12月1日:施行
  • 令和9年(2027年)6月1日:附則第1項ただし書に規定する一部の規定を施行

施行日は、令和8年(2026年)8月7日公布の関係政令の整理に関する政令(令和8年政令第253号)の附則でも確認できます。この政令は関係政令の条ずれ整理を行うものです。

関係者が確認すること

保護司は任期と活動環境、安全確保に関する変更を、法務省や担当する保護観察所の案内で確認してください。保護司を雇用する企業は、保護司活動に必要な休暇や勤務時間への配慮規定を確認してください。自治体担当者は、保護司会等への協力が努力義務規定となる点を確認してください。

出典

家族に説明するなら

犯罪や非行をした人が地域で生活を立て直すのを支える民間のボランティアが保護司だよ。2026年12月1日から、保護司の任期が2年から3年になり、国が安全な面接場所などを整える責任や、勤め先が休暇や勤務時間に配慮するための規定が法律に加わるんだ。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。