水俣条約の附属書Aが改正 歯科用アマルガムの製造・輸出入を2034年までに廃止 令和9年(2027年)3月23日発効 蛍光ランプは2027年・2028年に製造・輸出入禁止へ(外務省告示第296号)

令和8年(2026年)9月29日の官報(本紙第1797号)に、水銀に関する水俣条約の附属書Aの改正を告示する外務省告示第296号が掲載されました。改正は令和9年(2027年)3月23日に効力を生じます。

附属書Aは、条約第4条に基づき製造・輸出入を禁止する水銀添加製品の一覧です。今回の改正は、2025年11月3日から7日までスイス・ジュネーブで開かれた第6回締約国会議(COP6)の決定によるもので、告示は条約第27条3・4の規定に従って改正されたとしています。

歯科用アマルガムを2034年までに廃止

COP6の主な論点の一つが歯科用アマルガム(虫歯の治療に使う水銀を含む詰め物)でした。経済産業省・環境省の発表によると、COP6で歯科用アマルガムを附属書A第1部に加え、2034年までに製造・輸出入を廃止することが正式に決まりました。

告示された第1部の表では、歯科用アマルガムの段階的廃止期限は2034年で、「患者の必要性に基づき歯科医師がその使用が必要であると認める場合」は除かれています。

第2部(使用を段階的に減らす措置)の歯科用アマルガムの欄も改められました。各国がとる措置の例として、虫歯予防の国の目標、水銀を使わない代替製品の促進、アマルガムを有利に扱う保険制度の抑制などが並びます。さらに、まだ段階的に廃止していない締約国は、乳歯、15歳未満の患者、妊婦・授乳中の女性の治療で歯科用アマルガムを使わないよう措置をとること(患者の必要性に基づき歯科医師が必要と認める場合を除く)などが求められています。

蛍光ランプはいつから禁止されるか

附属書A第1部には、一般照明用の蛍光ランプも並んでいます。こちらは今回より前の締約国会議の決定で追加されたもので、日本では水銀汚染防止法の施行令を2024年12月に改正して、一般照明用の蛍光ランプすべてを「特定水銀使用製品」に指定済みです。

環境省の案内による、日本での製造・輸出入の禁止時期は次のとおりです。

種類製造・輸出入の禁止時期
電球形蛍光ランプ2026年1月1日(30Wを超えるものは2027年1月1日)
コンパクト形蛍光ランプ2027年1月1日
直管形蛍光ランプ2028年1月1日(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体のものは2027年1月1日)
環形(丸形)蛍光ランプ2028年1月1日(ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体のものは2027年1月1日)

環境省は「蛍光ランプの使用・販売・購入は禁止されません」と明記しています。禁止されるのは製造と輸出入なので、手持ちの蛍光ランプを使い続けることも、在庫が残っている限り店で買うこともできます。ただし、製造が止まれば交換用のランプは手に入りにくくなります。

製造の禁止は水銀汚染防止法、輸出入の禁止は外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づいて行われます。

家庭・事業所でやること

  • 品番を確認する——蛍光ランプの品番は「F」か「EF」で始まるものが多い(環境省)。分からない場合は販売店やメーカーに問い合わせる
  • LEDへの切替えを計画する——直管形・環形が2028年1月に製造禁止になる。器具ごと交換する場合は工事が必要になることがあるので、家電量販店や電器店に相談する
  • 捨て方——家庭は自治体のルールに従って分別・排出する。オフィス・工場は廃棄物処理法などの法令に従って適正に処理する

出典

家族に説明するなら

水銀は体や自然に悪いから、世界で使うのを減らす約束(水俣条約)があるよ。その約束で、虫歯の治療に使う「アマルガム」という水銀入りの詰め物を、2034年までに作ったり輸出入したりしないことが新しく決まったんだ。家やオフィスの蛍光灯も、日本では2027年から2028年にかけて、種類ごとに新しく作るのが禁止になる。でも、今ある蛍光灯を使い続けたり、お店で買ったりするのは大丈夫だよ。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。