2026年(令和8年)8月13日の夕方から14日の朝にかけて、千葉県で記録的な大雨となりました。千葉県の22市町村にレベル5大雨特別警報、6市にレベル5土砂災害特別警報が発表され、気象庁は8月14日、この大雨を「令和8年8月千葉豪雨」と名付けています。
このページでは、公式に確認できる事実と、これから注意したいこと、被災したときの支援・相談先をまとめます。被害状況や支援の内容は時間とともに更新されるため、最新の情報は必ず公式ページで確認してください。
【9月24日 追記】 9月21日、台風25号による災害でも千葉県の15市8町1村に災害救助法が適用されました。この記事の大雨で適用を受けた21市4町は、台風25号の災害についても継続して適用されていると内閣府が整理しています。千葉県は合わせて49市町村が対象です。詳しくは台風25号 千葉県24市町村と東京都大島町に災害救助法にまとめています。
いま注意したいこと
レベル5の特別警報は、8月14日5時15分にすべて解除されました(レベル4の危険警報等に切り替え)。ただし、警報が解除されても危険がなくなったわけではありません。
- 土砂災害:大雨で地面に水が染み込んでいるため、雨がやんだ後でも土砂災害が起きることがあります。国土交通省によると、8月14日15時30分時点で千葉県内の6件の土砂災害が確認されています(詳細確認中)。
- 川の増水・氾濫:千葉県が管理する5河川で浸水被害が確認されています(8月14日14時時点、ヘリ調査による速報)。
- 冠水した道路:水が引いた後も、マンホールの蓋が飛散している場所や、路面が崩れている場所があります。千葉市では下水道のマンホール蓋の飛散が報告されています。
今いる場所の危険度は、気象庁のキキクルと、お住まいの自治体の避難情報で確認してください。
気象庁が「令和8年8月千葉豪雨」と命名
気象庁は令和8年8月14日14時00分、8月13日からの千葉県の豪雨に対して「令和8年8月千葉豪雨」と名称を定めました。
気象庁は、顕著な災害をもたらした自然現象について、防災関係機関による災害発生後の応急・復旧活動の円滑化を図るとともに、後世に経験や教訓を伝承することなどを目的として名称を定めることとしています。名前が付くこと自体は、その災害の規模の大きさを示すものです。
記録的な雨量
国土交通省の災害情報(第3報)によると、雨の状況は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 2026年8月13日〜14日 |
| 原因 | 上空の強い寒気と、暖かく湿った空気の影響で大気の状態が非常に不安定になり、千葉県で13日夕方以降に線状降水帯が発生 |
| 雨量 | 14日6時まで24時間降水量が200ミリを超える記録的な大雨。千葉市では8月の平年1か月分の3倍以上となる360ミリを超える降水量を観測し、観測史上1位を更新 |
レベル5特別警報が発表された市町村
消防庁の発表(第8報・8月14日17時00分現在)によると、レベル5特別警報の発表状況は次のとおりです。
レベル5大雨特別警報(22市町村)
| 発表時刻 | 市町村 |
|---|---|
| 8月13日19時30分 | 千葉市、市川市、船橋市、松戸市、佐倉市、習志野市、柏市、市原市、八千代市、鎌ケ谷市、四街道市、白井市 |
| 8月13日19時50分 | 我孫子市、印西市 |
| 8月13日21時45分 | 東金市、八街市 |
| 8月13日22時15分 | 茂原市、大網白里市 |
| 8月13日22時40分 | 長柄町 |
| 8月13日23時40分 | 白子町 |
| 8月14日0時30分 | 山武市、九十九里町 |
レベル5土砂災害特別警報(6市)
| 発表時刻 | 市町村 |
|---|---|
| 8月13日21時55分 | 千葉市、市原市 |
| 8月13日23時40分 | 茂原市、大網白里市 |
| 8月14日0時30分 | 東金市、八街市 |
8月14日5時15分に、発表されていたすべてのレベル5特別警報がレベル4危険警報等に切り替えられました。
大雨特別警報は、数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される場合などに発表されるもので、「これまでに経験したことのないような大雨」となっている状態を示します。気象庁は発表時、特別警報が発表されてから避難するのでは手遅れであり、発表を待つことなく自治体の避難情報に従うよう呼びかけていました。
災害救助法が適用された市町村
内閣府は、この大雨による災害で千葉県の21市4町(25市町村)に災害救助法を適用しました(8月14日公表の第3報時点)。
| 適用日(公示日) | 対象市町村 |
|---|---|
| 8月13日(8月13日) | 千葉市、市川市、船橋市、館山市、松戸市、茂原市、佐倉市、東金市、習志野市、柏市、市原市、八千代市、我孫子市、鎌ケ谷市、四街道市、八街市、印西市、白井市、大網白里市、白子町、長柄町(19市2町) |
| 8月13日(8月14日) | 富里市、山武市、印旛郡酒々井町、山武郡九十九里町(2市2町) |
適用市町村は追加されることがあります。 最新の状況は内閣府防災の公表で確認してください。
災害救助法が適用されると、避難所の設置や応急仮設住宅、住宅の応急修理などの救助が国と都道府県の費用で行われます。また、公共料金や受信料などの特例も、この適用地域が対象になることがあります。
被害の状況
消防庁の発表(第8報・8月14日17時00分現在)によると、被害の状況は次のとおりです。調査中のものを含む速報値で、今後変わります。
| 区分 | 千葉県 |
|---|---|
| 死者 | 4人(市川市1人、佐倉市2人、八千代市1人) |
| 行方不明者 | 1人 |
| 負傷者 | 5人(重傷1人・軽傷4人) |
| 住家被害 | 全壊1棟、床上浸水45棟、床下浸水39棟(合計85棟) |
| 緊急安全確保 | 1市町村 1,171世帯 2,384人 |
| 避難指示 | 3市町村 17,304世帯 36,063人 |
このほか千葉市では、消防庁が「関連調査中」として死者2人を報告しています。国土交通省は、水没したタクシーの乗客1人が死亡したこと、国道16号(千葉市中央区村田町)の冠水箇所で水没した車両の乗員1人を搬送したことを報告しています。
避難指示等の人数は8月14日17時時点のもので、大雨のピークだった13日夜の時点では、避難指示の対象は3市町村・17万8千世帯を超え、35万人を上回っていました(消防庁 第4報)。
千葉県は8月13日19時30分に災害対策本部を設置しています。
ライフライン・交通の状況
国土交通省の災害情報(第3報・8月14日17時00分現在)によると、主な影響は次のとおりです。
水道・下水道
- 断水:千葉市で約100戸(水道管の破損、8月14日15時時点)。応急給水が行われています。
- 下水道:千葉県印旛沼流域下水道の八千代ポンプ場、千葉市の越智ポンプ場、茂原市の道目木ポンプ場、市原市の菊間処理場、佐倉市のマンホールポンプなどが浸水により機能停止しました(一部は復旧・排水作業中)。千葉市ではマンホールの蓋が飛散しています。
道路
- 高速道路:千葉東金道路(千葉東JCT〜東金JCT)と圏央道(松尾横芝IC〜茂原長南IC)が切土崩落により通行止め(各6区間)。
- 国道:国道16号(千葉市中央区)、国道296号(佐倉市)、国道464号(船橋市)が冠水により通行止め。
- 県道等:千葉県内11区間(法面崩落4、冠水5、スタック車両2)が通行止め。
千葉県と千葉市は8月14日8時、緊急車両の通行を確保するため、災害対策基本法第76条の6第1項に基づく区間指定を実施しました(千葉県は7つの県土木事務所管内の県管理道路、千葉市は市内全域の市管理道路)。
鉄道・バス・空港
- 鉄道:JR東日本の京葉線(蘇我駅構内の転てつ機浸水)、外房線(土気駅〜大網駅間の土砂流入)、東金線(大網駅〜東金駅間の路盤流出)、総武線(四街道駅〜物井駅間の路盤流出)、京成電鉄本線(大和田変電所の浸水)で施設被害。3事業者9路線が運転見合わせ(8月14日15時30分時点)。
- バス:高速バス8事業者21路線、路線バス8事業者27路線が運休(一部運休を含む)。
- 空港:成田国際空港で8月14日3時時点に6,680名の滞留が発生しましたが、9時時点で解消しています。
現在の運行状況は、必ず各鉄道・バス会社の公式発表で確認してください。
被災したときにまず確認すること
り災証明書
り災証明書は、災害で住家に被害を受けた方の申請により、被害の程度を証明する書面として市町村長が交付するものです。被災者生活再建支援金の給付や、税・保険料・公共料金の減免・猶予など、被災者向けの各種支援策を申請する際に必要になります。申請は原則としてお住まいの市区町村です。
片付ける前に写真を撮る
浸水の被害を受けたときは、片付けや修理を始める前に、被害の状況を写真に撮って残しておいてください。り災証明書の調査や、火災保険・共済の請求で必要になります。建物の外観(四方向)、浸水した深さが分かるもの、部屋ごとの被害の状況を撮っておくと確認しやすくなります。
相談先
被災後に確認したい相談先は、災害で被災したときの公的支援・相談先まとめにまとめています。災害時に見る公式サイトは災害時に確認する公式サイト一覧を参考にしてください。
金融機関の特例(金融上の措置)
金融庁は令和8年8月14日、関東財務局を通じて、この大雨による被災者の事情に応じた適切な措置を講じるよう、金融機関等に金融上の措置を要請しました。
一般に、この要請には、預金通帳や印章をなくした場合の預金の払戻しの弾力的な取扱い、保険金の簡易迅速な支払い、融資の返済猶予などの配慮が含まれます。具体的な取扱いは金融機関ごとに異なるため、利用している金融機関の窓口や公式サイトで確認してください。
金融庁の相談窓口は 0570-016811(IP電話は 03-5251-6811)、受付時間は平日10:00〜17:00です。
安否確認は171やweb171
電話がつながりにくいときは、災害用伝言ダイヤル「171」や災害用伝言板「web171」が使えます。
提供状況は災害ごとに決まります。利用できるかどうかは各社の公式サイトで確認してください。
偽・誤情報や詐欺に注意する
大雨や地震のあとは、不確かな情報や、支援制度を装った詐欺、修理業者による高額請求のトラブルが出ることがあります。
- SNSの投稿だけで判断せず、自治体、国の機関、契約先の公式ページで確認してください。
- 「保険金で自己負担なく修理できる」といった勧誘には注意し、契約を急がず、市区町村や消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談してください。
- 給付金や支援金をかたる詐欺の見分け方は、給付金・支援金・還付金をかたる詐欺に注意もあわせてご覧ください。