年金生活者支援給付金の所得基準額を引き上げ 令和8年(2026年)10月1日施行

低年金の高齢者に年金へ上乗せして支給される「老齢年金生活者支援給付金」の所得基準額が引き上げられます。昭和31年4月2日以後生まれの人で809,000円から826,500円に、同年4月1日以前生まれの人で806,700円から824,100円に変わり、令和8年(2026年)10月1日から施行されます。

年金が少ない高齢者に、年金に上乗せして支給される年金生活者支援給付金の「所得基準額」が引き上げられます。「年金生活者支援給付金の支給に関する法律施行令の一部を改正する政令」(令和8年政令第225号)令和8年(2026年)7月8日に公布され、同年10月1日に施行されます。

何が変わるのか

老齢年金生活者支援給付金を受け取れるかどうかは、前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計額が「所得基準額」以下かどうかで判定されます。この所得基準額が、次のように引き上げられます。

生まれた日所得基準額(改正前)所得基準額(改正後)
昭和31年4月1日以前806,700円824,100円
昭和31年4月2日以後809,000円826,500円

所得基準額を少し超えた人には、給付額が段階的に減っていく補足的老齢年金生活者支援給付金があります。その上限にあたる「補足的所得基準額」も引き上げられます。

生まれた日補足的所得基準額(改正前)補足的所得基準額(改正後)
昭和31年4月1日以前906,700円924,100円
昭和31年4月2日以後909,000円926,500円

なぜ引き上げられるのか

老齢年金生活者支援給付金の所得基準額は、老齢基礎年金の額を勘案して定めると法律で決められています。老齢基礎年金の額が改定されたことに伴って、基準額も見直されるという仕組みです。

厚生労働省によると、所得基準額は、前々年度の老齢基礎年金満額の4か月分(12月から3月までの分)と、前年度の老齢基礎年金満額の8か月分(4月から11月までの分)を合計し、100円単位を切り上げて算出しています。

誰に関係するか

対象は、老齢基礎年金を受けている人です。給付金を受けるには、所得基準額以下であることに加えて、本人と同じ世帯の全員が市町村民税非課税であることなどの要件があります。

今回は基準額そのものが上がるため、これまで所得がわずかに基準を超えていて対象外だった人が、新たに対象になる可能性があります。自分が対象になるかどうかが分からない場合は、日本年金機構や年金事務所に確認してください。

なお、この政令が改正するのは老齢年金生活者支援給付金と補足的老齢年金生活者支援給付金の基準額です。障害年金生活者支援給付金・遺族年金生活者支援給付金の所得要件は、この政令の改正対象には含まれていません

パブリックコメントの結果

この政令案については、令和8年5月15日から6月13日まで意見募集が行われ、7件の意見が寄せられました。意見を踏まえた案の修正はありませんでした。

寄せられた意見には、物価上昇が続く中で基準額を適切に改定することは必要だとしたうえで、老齢年金の受給者だけでなく障害年金・遺族年金の受給者の生活実態や、医療費・介護費・住居費など高齢期に必要な費用も踏まえて検証すべきだ、というものがありました。厚生労働省は、所得基準額は毎年度老齢基礎年金の額を勘案して改定し、給付基準額は物価に連動して毎年度改定しているとしたうえで、引き続きこの仕組みのもとで適切に改定していきたい、と回答しています。

出典

家族に説明するなら

年金が少ない人に、年金へ上乗せしてお金がもらえる制度(年金生活者支援給付金)があるよ。この制度の『収入がいくら以下なら対象か』というライン(所得基準額)が、令和8年(2026年)10月1日から上がるんだ。たとえば昭和31年4月2日以後に生まれた人だと、809,000円以下から826,500円以下に変わる。ラインが上がるということは、今まで少しだけオーバーして対象外だった人が、新しく対象になるかもしれないということだよ。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。