電気事業法の改正が公布 送電線・大規模電源の整備を後押し、太陽光発電設備の安全確認も強化 令和8年(2026年)7月24日

「電気事業法の一部を改正する法律」(令和8年法律第68号)が令和8年(2026年)7月24日に公布されました。送電線や大規模電源の整備計画を経済産業大臣が認定し、広域的運営推進機関が資金を貸し付けるしくみが新設されます。あわせて、太陽電池発電設備について工事開始前に第三者機関の技術基準適合性確認を受ける対象が広がります。施行は一部の規定を除き、公布の日から9月以内において政令で定める日です。

**「電気事業法の一部を改正する法律」(令和8年法律第68号)**が、令和8年(2026年)7月24日に公布されました。送電網と大規模電源の整備を資金面から後押しするしくみと、太陽電池発電設備の安全性向上が柱です。

1. 大規模送電線および大規模電源の整備の促進等

再生可能エネルギーの導入拡大などに伴い、電気を送るための送電線と、供給力を支える大規模な電源の整備が必要になっています。その整備を後押しするしくみが新設されます。

  • 一般送配電事業者等は、地域内送電線の整備等の計画について、経済産業大臣の認定を受けることができるものとされます。あわせて、広域的運営推進機関(電力の広域的な運営を推進する機関。以下「推進機関」)の業務に、認定を受けた者に対する整備資金の貸付けが追加されます。
  • 大規模発電事業者は、大規模電源の整備等の計画について、経済産業大臣の認定を受けることができるものとされます。こちらも推進機関の業務に、認定を受けた者に対する整備資金の貸付けが追加されます。
  • 大規模発電事業者は、大規模電源を休廃止する際に、一般送配電事業者等と事前に協議しなければならないものとされます。
  • 地域間での電力取引によって生じる収益を国庫に納付するとともに、政府は推進機関に対し、地域内および地域間送電線の整備等への貸付け業務等に必要な金額を補助することができるものとされます。

2. 電気事業の安定的かつ持続的な発展のための環境整備

  • 小売電気事業の適正化のため、小売電気事業の登録の取消事由に、一定期間の休止等が追加されます。
  • 中長期市場や需給調整市場を開設する各卸電力取引所を、経済産業大臣が指定および監督することができるものとされます。

3. 太陽電池発電設備等の安全性の向上

暮らしに比較的近いのがこの部分です。

  • 太陽電池発電設備の設計不備による事故を防止するため、工事の開始前に第三者機関による技術基準への適合性確認を受けなければならない対象が追加されます。
  • 事業用電気工作物の設置者のみでは事故の原因究明や再発防止等が困難な場合に対処するため、その製造事業者、輸入販売事業者または工事業者に必要な協力を求める措置が講じられます。

太陽光発電設備をめぐっては、太陽光パネルのリサイクル法(令和8年6月5日公布)など、設置後・廃棄段階を含めたルール整備が続いています。

いつから

施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から9月以内において政令で定める日です。公布の時点では具体的な日付は決まっておらず、今後の政令で定められます。

誰に関係するか

電気の利用者が行う手続きはありません。送電網と電源の整備を進めるための資金供給のしくみと、電力市場の監督、発電設備の安全確認に関する制度改正です。

太陽電池発電設備の設置を検討している事業者にとっては、工事開始前の第三者機関による技術基準適合性確認の対象が広がる点が実務に関わります。対象の具体的な範囲は、今後の政令・省令で定められます。

出典

家族に説明するなら

電気を送る仕組みを整えるための法律が、2026年7月24日に決まったよ。太陽光や風力でつくった電気を遠くまで運ぶには送電線がたくさん必要なんだけど、送電線を建てるのはとてもお金がかかる。そこで、電力会社が『この送電線をつくります』という計画を出して国が認めると、電力の広域的な運営をとりまとめている機関からお金を借りられるようになる。大きな発電所をつくるときも同じ。逆に大きな発電所をやめるときは、勝手にやめずに送配電の会社と事前に相談しないといけなくなるよ。もうひとつ暮らしに近い話として、太陽光パネルの発電設備が、設計のミスで壊れたり事故を起こしたりしないよう、工事を始める前に第三者の機関に『基準に合っているか』を見てもらう対象が広がる。事故が起きたとき、設備を置いた人だけでは原因が分からない場合に、パネルをつくった会社や工事した会社に協力を求められるようにもなるよ。始まるのは公布から9か月以内に政府が決める日から。

本記事は公式情報をもとにした要約です。最新かつ正確な情報、申請条件、期限は必ず公式ページでご確認ください。